お山の現場へ向かう途中で、ふと、車をとめました。
いつもの道中はガタガタ道。
軽トラで、首をユラユラしながら登っていきます。
紅葉など、気に留めることもなかった毎日でしたが、晩秋を飾る絨毯に心を奪われました。
山が教えてくれる
自然に囲まれての林業ですが、事故や怪我のないように、始業時には気持ちを入れ替えます。
少々張り詰めた通勤路で出会った紅葉の絨毯。
「カリカリしてもだめよ、ユルユルしてもだめよ」と声をかけられた気分です。
木達と対話
山では、人と話す機会がグッと減りましたが、自然と会話することが増えました。
林の木々を切って林内を整える時には、「切るよ~↑」と心で声掛けします。
50年・60年生きてきた木を伐倒するときは、木に寄り添って「道をつけるのに切るよ、ごめんな。」と声を掛けます。
すんなりと諦める子もいれば、駄々をこねて、最後まで手のかかる子もいます。
ノルマや時間に追われると、ついつい心無い仕事をしてしまいがちです。
ひとつの命をいただいたことを大切にして仕事をすることで、山にも大事にしてもらえていると感じています。
紅葉の絨毯は、ご褒美。
そろそろ、仙人になれそうです。
by Iriemon